

こんにちは、宮城県気仙沼市出身の齋藤です。10月中旬、私は帰省しました。なぜかというと……イナゴを採って食べるためです!
気仙沼には海だけでなく山もある
宮城県の北東部にある気仙沼市は、太平洋に面しているということで水産業が有名な町です。気仙沼産のカツオ、サンマ、フカヒレなどは、みなさんも食べられたことがあるのではないでしょうか。
そんな気仙沼ですが、海だけでなく山もあります。私の育った地区は海から5km以上も離れた場所にあり、逆に山しかありません。そこには、山の大自然が広がります。
今回は、地元の友人である佐々木桂一さん宅の田んぼでイナゴを採集してきました。
下準備「イナゴ名人」の開発
これが「イナゴ名人 ver.1.0」
噂の「イナゴ返し」
まずはイナゴを採る道具の開発です。準備段階では、東北の田んぼに現在どれだけのイナゴがいるのか、全く予想がつかない状態でした。「どんだけ採れるかわからないのなら、どんだけ採れても大丈夫なように準備しよう」ということでイナゴを入れる道具を考えました。その名も「イナゴ名人」。
大きめのネットを用意し、そのファスナー部分に、イナゴ持った手を差し込む筒を取り付けます。筒は、ペットボトルとプラカップを加工して製作しました。
ペットボトルとプラカップの接続部には、あえて段差をつけ、イナゴの脱走を防ぎます。名付けて「イナゴ返し」。
プラカップ専用のフタを使用すれば、イナゴの脱走をダブルで阻止することが可能となります。自分が「つくってあそぼ」の世代であることに感謝。ワクワクさん、ゴロリありがとう。
あいにくの雨……が、好都合に
霧雨
つなぎでキメた少年
「イナゴどーこだ」
イナゴ採集の開始です。天候はあいにくの雨。田んぼの稲を傷つけないように大人4人、子供2人、計6人であぜ道を攻めます。
あれ、全然いない……。うそでしょ。
いないわけないです。自分の目がイナゴを捉えていないだけでした。採集を始めて10分も経てば、目が勝手にイナゴに反応するようなります。足音を立て、それに驚いたイナゴが飛び跳ねます。その飛び跳ねる方向をコントロール、腰に負担がかからない位置に誘導して片手で捕まえイナゴ名人に入れていく。これをひたすら繰り返します。
雨によって動きが鈍くなっているのか、体を重そうにしているイナゴを捕まえることは、そう難しいものではありません。
イナゴは現代でも採れるには採れる
上を向くイナゴ
「「「こんにちはーーー」」」
結果は半日で約500匹採れました。ですが昔と比べたら少ないようです。父や叔父に話を聞くと、昔は虫アミを両脇に抱え、バイクであぜ道を走りイナゴを一網打尽にしたとのこと。バイクの音に驚いたイナゴたちは、自らアミに飛び込んでいったそうです。今とは比べ物にならないくらい採集できたようです。
まとめ
宮城県気仙沼市の田んぼには、現在でも多くのイナゴが生息していました。ですが、昔に比べたら少なくなっているようです。
大漁!とまでは行きませんでしたが、イナゴ採集を通して時代と自然の変化を学ぶことができました。そして、そこには今も昔も笑顔がありました。
次回は、採集したイナゴの調理編です!お楽しみに!
おまけ
「イナゴ名人を背中にニホンカモシカを見つめる」
気仙沼の山では、国の天然記念物であるニホンカモシカを普通に見ることができます。おいしい魚と大自然を味わいに、みんな気仙沼にいってけらい!