TAKEOの三橋です。9月10日、蟲ソムリエの佐伯真二郎氏の本「おいしい昆虫記」が発売されます。
9月12日はTAKEO実店舗でサイン本の手渡し会
2020年9月16日2020年9月10日、佐伯真二郎氏の著書「おいしい昆虫記」がナツメ社より発売されます。9月12日にはなんと佐伯さん本人がTAKEOの実店舗で一日店長としてサイン本の手渡し会を開催してくれます。
佐伯さんも購入者の方と対話が出来ることを楽しみにしています。感染症対策をしっかりした上でお待ちしております。
お申し込みはこちら↓
https://takeo.tokyo/?pid=153339869
手渡し会での感染症対策
- スタッフのマスク着用、手指の消毒を徹底します。また店内環境は消毒と換気を徹底します。
- お客様へはマスク着用、手指の消毒を強く要請します。ウイルス感染の可能性のある方や体調のすぐれない方は、ご来店をお控えください
- 当日は完全予約制とし、来店人数を制限します。また滞在時間は1組10分程度とさせていただきます。
- 佐伯氏はカウンターから出ません。握手はできません。写真撮影はカウンター越しに可能です。
- 会場は写真のような半屋外となります。
おいしい昆虫記:佐伯さんとの僕との9年間
さて、この本はよくある昆虫食を浅く広く解説した本ではありません。それは佐伯さんのブログから容易に推察できます。
大学院でのドロップアウト、就職の失敗、論文にならないだろう衝動的な昆虫食の試行錯誤、いろいろな理由でラオスに行くまでがなかなかしんどくて、思い出すことすらつらくて、書き続けることが大変でした。
佐伯氏ブログ「蟲ソムリエ.net」より
これは昆虫食の本であると同時に、佐伯さんのエッセイでもあるわけです。
また、佐伯さんは同ブログで「弱さを表明して書いた」とも述べています。したがって、この本は佐伯さんが昆虫食にのめり込んでしまったばかりに味わうことになった、その苦しさや悔しさの歴史みたいなことが書かれているわけです。さらには佐伯さんはその歴史を語るにあたり、こんなメッセージも付け加えています。
やはり弱さを表明するには、失敗を表明しないといけない。弱さを表明できることがすなわち社会的強者の証明、みたいな使い方もしたくない。そのため弱さの表明が成功への「前フリ」ではなくて、人生そのものは、どちらかというと失敗のほうにある、ということが伝わればと思います。
私自身は結果的にヒトに恵まれたのでこの書籍ができたのですが、才能があったわけではなく、ただやり続けて止めるタイミングがなかっただけです。
あまり、みなさんに成功のカタルシスを届けることはできないのですが、失敗の続くほの暗い人生を続けるに当たって、
「よくわからないけれどやめそびれたこと」が、弱い依存先の一つになるかもしれない、という話になっているかと思います。佐伯氏ブログ「蟲ソムリエ.net」より
こんな謙虚で真摯なメッセージがありますか?
僕と佐伯さんとの付き合いはたぶん2011年から、もう9年になります。進んだ道は違うけれど、ずっと一緒に昆虫食に向かい合ってきました。だから、佐伯さんの昆虫食業界への多大な貢献については非常によく知っています。切なくなるくらいに謙虚です。
佐伯さんはネガティブな感情とか人間臭さのような部分をほとんど表に出さない人でした。この本を読み解いていって、やっと初めて佐伯さんの機微に触れることができるわけです。だからこの本は僕にとっては特別に面白くて、心動かされるものに違いないのです。
僕だけでなく、佐伯さんファンならきっと。
昆虫食の話ももちろん濃いに決まっている
「昆虫を食べる前に知っておくべき7か条」を解説するほか、「おいしい昆虫ベスト10」「食べてはいけない日本の昆虫」などの役立つコラムを掲載しています。
ナツメ社より
佐伯さんがこれまで味見をしてきたば昆虫は419種で、その中からベスト10を紹介する。説得力がヤバいに決まっています。そのほかのトピックも佐伯さんが書いたんだから、バカ真面目で科学的な内容に決まっています。中身はまだ読んでいないですが、きっとそうです(原稿の一部だけファクトチェックさせてもらいました)。
提供:ナツメ社
ぜひ読んで欲しい
そんなわけで、昆虫食初心者にとっても上級者にとっても、佐伯さんのことを知っていてもいなくても、非常に楽しめる一冊になっているはず。この機会に、ぜひ。
※2020/9/2修正 出版日に誤りがありました。誤)9月16日発売 → 正)9月10日発売。お詫びして訂正させていただきます。