2022年9月15日、長野県の上伊那農業高校に出張講義をしてきました。ザザムシふりかけ「ZAZATEIN」を一緒につくった高校です。
講義の後には上伊那農業高校&TAKEO合同での伊那市の天竜川漁業共同組合への寄付金贈呈式が執り行われました。TAKEOからは「ZAZATEIN」の売上の一部として48,000円を寄付しました。この寄付金は天竜川の環境整備やザザムシ漁の後継者育成のために使用されると伺っています。
きっかけはZAZATEIN
「ZAZATEIN」は、2022年2月に販売したザザムシふりかけです。
天竜川漁協の協力のもと、上伊那農業高校の生徒たちが獲ったザザムシを原料に使用しています。伊那市産のくるみをたっぷり使用して、長野県で親しまれている「くるみだれ」風味に仕上げました。
→詳細はこちら:伊那谷の伝統食「ざざむし」を広めたい。上伊那農業高校の生徒たちが開発したざざむしふりかけ
ZAZATEINは約350個の数量限定生産であったためすぐに完売したため、現在は販売しておりません。また生徒たちがザザムシを獲ってくれたらぜひ再販したいと思います。
商品開発の出張講義をしてきました
上伊那農業高校のグローカルコースでは、2年次から3年次にかけて地域性のある商品開発をするカリキュラムがあります。「ZAZATEIN」は上伊那農業高校グローカルコースの生徒たちとTAKEOとの共同開発商品です。生徒たちと商品コンセプト、中身の配合、パッケージデザイン、情報発信を方法を一緒に考えていきました。
開発の過程では決して簡単ではなく、オンラインミーティングを何度も重ねて、時間をかけて一つ一つステップを積み重ねていきました。これらの過程が生徒たちにとって興味深いものであったということで、今回お声がけいただき、「商品開発とマーケティング」というテーマで出張講義をさせていただくに至りました。
今回、参加してくれたのは上伊那農業高校グローカルコースの2年生と3年生の計38名、時間は13:30~14:20の50分間でした。講師はTAKEOの三橋亮太です。眠くなる時間帯ですし、慣れない講義、そして伝えたいことがたくさんあったために、ちょっとだけ退屈なものになってしまったかもしれないと反省しています。そんな中でも熱心にレポートを書いてくれた生徒もいてやって良かったなと思いましたし、多くのことを学ばせていただきました。
上伊那農業高校は広大だった
講義の後は、お世話になった先生たちに高校の敷地内と周辺を案内していただきました。高校の敷地は広大で、面積としては18haがあります。見渡せない広さです。そのうち半分以上が農場になっていて、野菜や花卉、果樹、田、そしてウシなどもいます。また授業の一環で炭焼きをしたり、ピザを焼いたり、色々な農業的な実践を学ぶことができます(楽しそう)。
ー高校パンフレットより引用
ニホンミツバチの飼育も実験的に取り組んでいるとのことで、巣箱の見学もさせていただきました。貴重な巣蜜もちょっとだけ味見させていただきました。初めての体験でおいしかったです。
※巣箱の位置特定を回避するためのぼかし
帰りには高校産の梨(アキアカリ)をお土産にいただいてしまいました。甘くて果汁が多くて最高においしかったです。上伊那農業高校、本当に気持ちが良い高校だなぁと思いました。ご興味がある方はぜひチェックしてください!
→上伊那農業高校ホームページ
天竜川漁業協同組合への寄付金贈呈式
高校の敷地を見学させていただいた後は、上伊那農業高校とTAKEOと合同での伊那市の天竜川漁協への寄付金贈呈式を執り行いました。TAKEOからはZAZATEINの売上の一部として、48,000円を寄付しました。
この寄付金は天竜川の環境整備やザザムシ漁の後継者育成のために使用されると伺っています。私たちのような企業が天竜川でのザザムシ食文化の振興に少しでも貢献できるのはとても嬉しく思います。今後もできる範囲で協力していきたいと思います。
→当日の様子はこちら:長野日報:ザザムシふりかけの売り上げ寄付 上農高(2022.9.16)
改めて長野は日本の昆虫食文化の中心地だと思った
帰路では「FM長野」を聞いていたのですが、番組内で「昆虫を食べたことある?」とアンケートを取っていました。結果は 70%が昆虫を食べたことがある とのこと。
さすがに驚きました。長野すごいです。まさしく日本の昆虫食文化の中心地だなと思いました。これからも長野の伝統的な昆虫食文化へのリスペクトを持ちながら、昆虫食文化を盛り上げていきたいと思います。
2022/10/4追記
生徒たちはザザムシの養殖技術開発にも取り組んでいます。
食用のための大量生産がゴールにならなくても天竜川流域の昆虫資源保全のヒントになってくれるはずです。頑張ってほしいです。
「世界に昆虫食を 上農高ザザムシ養殖に道筋」http://www.nagano-np.co.jp/articles/99556
文責:三橋亮太